卓球はメンタルのスポーツと言われていますが、それは然るべき時に決め球が入る前提での理論です。
相手を崩して得点に繋げていくという事は、相手の待ちを外して居ない方へ返球する、この回転を出せばこちらに返球される可能性が高いためそれを狙い打ちをする等、相手との試合の中での駆け引きに使うものです。
メンタルのスポーツと言われていますが、メンタルが重要になってくるのは基本的な打法をマスターし、それなりにミスなくこなせるようになってからの理論なのです。
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80%以上の確率で勝負
卓球において、試合で使えるようになる為には、大体10球中8本以上は入らなければいけません。これ以上、低い確率のプレーを続けていると、ミスばかりで試合にならず負けてしまいます。
しかし、確率の高いプレーがただ単純に入れるだけであったり、無理しないプレーである場合も、相手に先に攻められてしまい負けてしまいますよね。
つまり、どれだけ無理するプレー、すなわち、難しいプレーを決める事が出来るのかが重要となってきます。
難しいプレーと言っても、レシーブをスマッシュしろとか、スーパープレーをしろと言っているのではありません。あくまでちょっとした動きの中での話です。
単純にワンコースだけの練習をしているのであれば誰にでも出来ますが、ランダムで返球されてくる打球に対して反応するのは非常に難しいですよね。
その難しいプレーに対しての、決まる確率を上げていくという意味なのです。
反復練習すべき内容の考え方
まず初めに分かりやすい事で言いますと、3球目攻撃が一般的です。これは誰しもが練習している事だと思います。
サーブを出して決まったコースにレシーブして貰って、それを強打してからフリー、もしくはフットワーク練習に切り替えていくという練習方法となります。
これももちろん、反復練習すべきとても重要な事なのですが、試合の中で単純なサーブを出す事も、それを決まったコースに返ってくるとか、打たれやすいところに返球してくれる上級者は居ません。
正直、強い選手になってくると、ほとんど打たせてくれないと思った方が良いのです。
サーブにとても自信があり、レシーブがほとんど浮いてくるという選手がもし居るならば、サーブと3球目だけ練習しておけば試合に勝ててしまいますが、そんなに甘くはありません。
では、どういった練習をしたら良いのか、一例を挙げたいと思います。
例えば、自分のサーブに対して、厳しいところに返ってきた場合を想定するとどういったコースに返ってきますでしょうか。例えば、仮にそういったレシーブが来た場合を想定して、そのプレーをひたすら確実に相手に打たせない、もしくはフェイントで相手を打ち崩したり、強打出来たらどうなりますでしょうか。
上手い選手は、そういった試合の中で想定される最悪ケースを想定して練習に取り組んでいます。
簡単な入るプレーを続けていてもいざという時に差が出てくるのは、こういった最悪ケースを想定した中での練習への取り組み姿勢が大きいと思います。
こんな練習を聞いた事がありますでしょうか。バック前に下回転サーブを出して、それを全面ストップか全面ツッツキして貰い、バック・フォアのいずれかを指定して強打してからフットワーク・フリー練習というものです。
相手がフェイントを入れてくる場合、これを強打するのは至難の業です。足も止まってしまって当てる事が精一杯という選手も多いのでは無いでしょうか。
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- バック前に下回転サーブ
- フォア前ストップかバック側にツッツキ
- バック・フォアのいずれかを指定して強打してからフットワーク・フリー練習
この練習に切り替えた場合、だいぶハードルが下がります。
あくまでこの練習の目的は、きれいなフォームで打球が出来る前提での練習となりますので、もしこれでフォームがぐちゃぐちゃになってしまう場合、まずは下記のような練習を行って下さい。
- バック前に下回転サーブ
- フォア前ストップ、バック側にツッツキのいずれかワンコースのみ
- バック・フォアのいずれかを指定して強打してからフットワーク・フリー練習
これならば返球される位置が特定されますので、強打する事が可能だと思います。
これでもフォームがぐちゃぐちゃになる場合は、まだワンコースでの練習を継続した方が良いかと思います。
このように段階を追って、出来る限り厳しい返球を想定した反復練習を行い、その返球に対して確実に最低限打たれない、出来る事ならば得点に繋げられる打球が出来るまで、ひたすら反復練習を行います。
強くなるために意識すべき事
強くなるための練習というのは、以下の内容という事を意識して今後の練習を組み立てて頂ければと思います。
- 確率を上げるために自分の限界よりも少し難易度が高い練習を反復練習
- 厳しい返球、足を動かしても安定して入るようにする
- 最低限、相手に強打されない返球、可能ならば得点に繋がるプレーを意識
- 最終的にはランダム性を増やしていき、どこに返球されても強打が出来るようにする
試合での返球はもっと複雑な回転が返ってきますし、相手も無理をしてくるため、練習でのランダム練習よりもはるかに難しい状況となります。
その中で勝ち進むためには、ただひたすら確率を上げるための反復練習を継続する事が近道と言えます。
また、仮に横回転であればある程度はレシーブコースが限定されたりします。待っている返球に対しては確実に強打、待ちを外された場合にはどうにか強打されないよう工夫して返球出来るようにしておく等、ひたすら対策を行って下さい。
色んな事を想定して、自分の勝ちパターンを増やしていくと、最終的に試合中、相手はどこに返球しても得点されるので脅威に感じて無理なプレーをして自滅してくれるなんて事もあります。
頭を使って色んな練習に励んでいって頂ければと思います。
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